調布発祥の野外映画イベント「ねぶくろシネマ」が8月27日、「ブランチ調布」（調布市深大寺東町7）3階「あそびのひろば」の壁面を使って開催される。上映作品は2009（平成21）年に公開された日本のアニメ映画「サマーウォーズ」。

調布市の多摩川河川敷で行われた「ねぶくろシネマ」の様子

　夜空の下、寝袋に包まれながら映画を楽しむというコンセプトで始まった同イベントは、市民が発足したパッチワークスが企画・運営。「子どもは声を出してもいい」「大人はそれを許してあげる」のが鑑賞者と共有するルールで、子どもたちの素直なリアクションが作り出すアットホームな雰囲気がファンを引き付け、全国各地で40回以上開催。これまでに延べ2万人以上を集客する人気イベントとなった。

　地域資源を魅力に転用するアイデアが注目を集め、国土交通省が年1回発表する「国土交通白書（2019）」で、同イベントが「日本人の感性を生かした公共空間の使い方の事例」として掲載された。

　同社代表の薩川良弥さんは「この春に新しくできたブランチ調布でも『ねぶくろシネマ』を開けることになり、地元での広がりができてうれしい。この施設はテナントスペースのほか、公園のように遊んだり休憩したりできるパブリックスペースを広くとっているのも特徴の一つ。地域の公共的な空間の魅力を伝えることも、ねぶくろシネマの一つの役割。調布の映画の文化に加え、地域の場の魅力も伝えられる機会になれば」と話す。

　上映時間は19時～20時55分。定員140人。参加無料。要予約。雨天・荒天の場合は翌28日に順延。