仙川のプラザ・ギャラリー北パティオ（調布市仙川町1、TEL 03-3300-1010）で現在、小渕俊夫さんの作品展「Silicon Life （ケイ素生命の世界）」が開催されている。

　小渕さんは1957（昭和32）年群馬県生まれ。1984（昭和59）年多摩美術大学彫刻科を卒業し、第69回二科展で特選を受賞。1986（昭和61）年多摩美術大学大学院を修了。石を素材にした彫刻作品を作り、日韓現代美術交流展に出品など、各地で個展を開催している。

　同展では、ジュラ紀の生物をイメージしたオブジェ約30点を展示。同展について、小渕さんは次のようにコメントを寄せている。

　「われわれ現世の生物は、炭素をベースにしてできあがっていますが、元素周期律表で炭素のすぐ真下にはシリコン＝ケイ素がきています。つまり、炭素とケイ素は性質の極めて似通った兄弟みたいな元素ということになります。もし、地球の環境がもうちょっと違っていたら、われわれはケイ素をベースにした生物として存在していたかもしれません。そして今、ケイ素をベースとした人工知能が幅を利かせ始めています。私たちは、もうシリコンチップなしには生活が成り立ちません。もしかしたらわれわれは『原始ケイ素生命』のなかで生きているのかもしれません」

　開館時間は10時～18時30分。水曜休館。入場無料。9月25日まで。